国際的な価格競争を生き残る!オーストリア最後の消防・消火栓設備メーカーのライン導入事例【Erhart社】

 

今回は、サルバニーニS4+P4ラインを持つオーストリア企業をご紹介致します。

消火栓を50年以上製造している国内最後のメーカーで、消防署専用クロークの製造も行っているErhart社です。

 

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海外の競合会社も多い製品をメインに製造しているErhart社ですが、

オーストリアはアジアや東欧に比べてベーシックコストが高い国です。

そんな厳しい状況を、Erhart社はどのように切り抜け、

オーストリア最後のメーカーとして生き残れたのでしょうか?

 

それでは早速、下記よりお読みください。

 

 

15年前に見送ったS4+P4ラインを導入したきっかけはコロナ禍


 

当社のミルス工場には従業員が12名おり、そのうち製造部門は6名です。

小さな会社ではありますが、柔軟な対応力と効率的なワークフローによって、

競争力のある価格で製品を市場に提供する、

オーストリア最後の老舗の消防・消火栓設備メーカーです。

 

2007年にはすでにサルバニーニのS4+P4ライン導入を検討していたのですが、

当時はスペースに限りがあったため、単独マシンへの投資を選択し、

自動パンチングマシンとロボットプレスブレーキを購入しました。

ところが、2020年になるとコロナ禍の影響で人員不足となり、

既存の設備では必要な台数を生産することが出来なくなりました。

そこで、生産ホールの増設、またサルバニーニのノウハウによって、

私達の求める条件にピッタリ合ったラインを導入することができました。

 

焦点はできるだけ少ない人員で運用でき、

かつエネルギー消費量が少ないシステムを作ること。

また曲げの品質を高めることも重要なポイントでした。

Erhartの主力製品は、東欧やアジアと常に価格競争をしてきましたが、

オーストリアはベーシックコストが高い国です。

打開策となる良きパートナーを見つけなければ、

今後メーカーとして生き残ることは不可能だと思いました。

ライン導入の決め手になったポイントとは


 

現在の市場において、私達が使用しているサルバニーニのライン以上に

優れた製品は存在しないだろうと確信しています。

その理由は明白で、

全ての構成部品がサルバニーニ自身によってプログラムされているのです。

これはつまり、システムの全ての部分で同じユーザーインターフェイスを使用し、

材料倉庫への材料の搬入からロボット搬出まで、

一貫したプログラミングを行えることを意味します。

今ではライン上でバッチサイズ1を製造していますが、

これはロボット付きプレスブレーキでは不可能なことでした。

また、パーツをパラメータ化することで、

カスタムメイドの製品を短時間で生産に移せるようになり、

プログラム作成から機械で生産し完成したパーツを積み上げるまで、

たった15分でできるようになりました。

 

また、ライン作業ではMCUユニットを使ってパーツのバッファリングや

パーツの出し入れを行うことも可能です。

例えばバッチサイズが大きい場合はシステムを無人運転し、

9つの搬出ポジションにスタックします。

こうした様々なスタッキング戦略に加えて、

プログラミングの手間なく外部の機械に供給することも可能です。

以前の生産戦略に比べ、

現在では機械間のパーツハンドリングを一切行わないようにし、

製品へのダメージを防ぐことができています。

プレスブレーキとロボットのセットアップに時間がかかっていた問題も解消されました。

このラインの生産性と柔軟性は、

たとえ自動化された単独の機械であっても比較にならないでしょう。

 

ラインの持つ可能性で未来の市場をも生き残る


 

このライン導入を通じて私達は受注生産に戻りましたが、

これにより倉庫のコストを削減でき、

半製品の破損に悩むこともなくなりました。

また、一度製造したパーツはいつでも手間なく再生産できるので、

輸送会社やお客様によって製品が破損した場合にも、

すぐに対応することができる大きなメリットも得られました。

 

狭いスペースが条件で、

複数のレイアウトを描かなければならなかったにも関わらず、

サルバニーニ社はすぐに契約を結ぼうとしたりは決してしませんでした。

地方の小さな会社である私達では相手にされないのではないか、

という当初の不安は杞憂に終わりました。

私達の特別な希望や要求に対して、可能な限り対応し実現してくれました。

このラインがもつ可能性のおかげで、

私達はオーストリアで、より高品質、より効率的、より迅速に生産が可能になったのです。

私達が使用するサルバニーニのライン以上に優れた製品は存在しないだろうと確信しています。

 

 

 

 

いかがでしたでしょうか?

今回はS4+P4ラインの導入事例でしたが、

こちらのユーザー様も以前から検討していたラインを、

最終的にはコロナ禍がきっかけで導入することになったとのことで、

やはり現代の製造業のスタンダードは確実に変わってきているのだと改めて実感します。

自動化に興味がある方、またより良い自動化を模索している方は、

ぜひコロナ禍の今をきっかけに、

パネルベンダーの導入を検討して頂ければと思います。

 

皆様からのお問合せ、いつでもお待ちしております!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

インタビュー全文はこちら↓

 

 

Erhart GmbHは、壁栓を50年以上製造しているオーストリア最後のメーカーです。
消防署専用クロークも製造しており、ワグナーワードローブというブランドで販売しています。
ミルス工場には従業員が12名おり、そのうち6名は製造部門に所属しています。
Erhartの強みは、柔軟な対応力と、効率的なワークフローによって競争力のある価格で製品を市場に提供できることです。

 

2007年にはすでにラインの購入を考えていたのですが、スペースに限りがあったため単独マシンへの投資を選択し、自動パンチングマシンとロボットプレスブレーキを購入しました。
ところが、2020年になるとスタッフの数が少なくなり、既存の設備では必要な台数を生産することができなくなりました。
そこで、生産ホールの増設とサルバニーニのノウハウによって、私たちの要求にぴったり合ったラインを導入できました。

焦点は、できるだけ少ない人員で運用でき、かつエネルギー消費量が少ないシステムを作ること。また曲げの品質を高めることも重要なポイントでした。
Erhartの主力製品は、東欧やアジアと常に価格競争をしながらも安定した品質で生産していますが、オーストリアはベーシックコストが高い国であり、良きパートナーを見つけられなければ今後メーカーとして生き残ることは不可能だと思いました。
現在の市場には、私たちが使用しているサルバニーニのライン以上に優れた製品は存在しないと確信していますが、そのアドバンテージは明らかで、すべての構成部品がサルバニーニ自身によってプログラムされているのです。
これはつまり、システムのすべての部分で同じユーザー・インターフェイスを使用し、材料倉庫への材料の搬入からロボット搬出まで、一貫したプログラミングを行えることを意味します。
今ではライン上でバッチサイズ1を製造していますが、これはロボット付きプレスブレーキでは不可能なことでした。
また、パーツをパラメータ化することで、カスタムメイドの製品を短時間で生産に移せるようになり、プログラムの作成から機械で生産し完成したパーツが積み上げられるまで、たった15分ほどでできるようになりました。

ライン作業では、MCUユニットを使ってパーツのバッファリングやパーツの出し入れを行うことも可能で、例えばバッチサイズが大きい場合はシステムを無人運転し、9つの搬出ポジションにスタックします。
こうしたさまざまなスタッキング戦略に加え、プログラミングの手間なく、外部の機械に供給することも可能です。
以前の生産戦略に比べ、現在では機械間のパーツハンドリングを一切行わないようにして製品へのダメージを防ぐことができています。
プレスブレーキとロボットのセットアップに時間がかかっていた問題も解消されました。
このラインの生産性と柔軟性は、たとえ自動化された単独の機械であっても比較にならないでしょう。

このラインを通じて、私たちは受注生産に戻りましたが、これにより倉庫のコストを削減でき、半製品の破損に悩むこともなくなりました。
また、一度製造した部品はいつでも手間なく再生産できることも大きなメリットです。
これは、輸送会社やお客様によってキャビネットが破損し、そのため再生産しなければならない場合に、特に重要なことです。
サルバニーニ社との協力関係は、常にパートナーシップに基づいています。
狭いスペースが要求され、その結果、複数のレイアウトを描かなければならなかったにもかかわらず、すぐに契約を結ぼうとするようなことは決してありませんでした。
幸いなことに、地方の小さな会社である私たちが相手にされないのではないかという当初の不安は杞憂に終わりました。
私たちの特別な希望や要求には、可能な限り対応し、実現してくれました。
このラインの可能性のおかげで、私たちはオーストリアで、より高い品質で、よりコスト効率よく、より早く製品を製造することができるようになったのです。

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