2016年に日本政府が取り組みを提唱した「働き方改革」が本格化し、1億総活躍社会を目指す一方で、ものづくりの現場では新たな施策に対応する改革の必要性に迫られているシーンが多くみられます。
主だったところでは働き方改革の3つの柱の一つ「長時間労働の解消」による労務管理の厳格化が挙げられます。
それにより従来の人員・シフトでの生産が厳しくなっているという話をよく聞きます。
板金加工業の曲げプロセスに目を向けると、プレスブレーキ等の加工機を使用する方法が一般的ですが、上述の働き方改革の促進や労働安全規格の改正に伴い、やはり変化が求められています。
労働環境を整えることや作業者の安全を確保することは何事にも代えがたく重要ですが、それらには生産性と反比例してしまう側面があり、工場運営を行う視点からは悩みの種であることも事実なのではないでしょうか。
そのような昨今の状況下、これまで以上に注目を集めているのがパネルベンダーです。
サルバニーニのパネルベンダーは1977年にリリースされて以来、高い生産性、汎用性、繰り返し精度で評価を受け、現在は世界で70%を超えるシェアを持つに至ります。
そのようなパネルベンダーですが今日では以下の様なリスク回避のニーズにより導入されることも増えています。
1) 労働災害の回避
プレスブレーキで行う曲げ作業は作業者が材料を保持して行うため、動いている金型や材料に接触してしまう事故が起こりうる可能性があります。
一方、パネルベンダーでは曲げ加工はフェンスで囲まれた機械内部で行われるため、接触することが無く事故が起こりえません。
2) 熟練者依存の回避
プレスブレーキでの加工は、その加工精度や加工速度を作業者に依存することがあり、熟練度によりばらつきがでてしまうことがあります。
パネルベンダーでは作業者はプログラムをロードするだけなので誰でも同じ製品を同じスピードで加工することが出来ます。
3) 長時間労働の回避
プレスブレーキと異なり四辺を自動で加工し、また金型段取りも自動で行うパネルベンダーは高い生産性を有します。
また、加工サイクルが安定しているため生産計画が立てやすいというメリットもあります。
日本のものづくりも新たな時代に入り変化が求められている中で設備機器もより多くの役割を果たしていく必要があります。
上述のようなリスク回避によりサルバニーニのパネルベンダーがその一翼を担い社会に貢献することを願ってやみません。